読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

夜になっても読み続けよう。

地位も名誉やお金より、自分の純度を上げたい。

「労働」の値打ちと、ベーシック・インカム。

皆様、おこんばんは。

気付いたら
レース糸にまみれて生活してます(気付けよ)。


レース編みと言うと

「小さな家と暖炉とアナタ、その側でレースを編むのよ~♪
ベッドカバーとかテーブルクロスとか大物を編むのよ~♪
とってもダサイのよ~♪」

と思ってたんですが
最近のデザインは実用的で助かります。

んで、WWⅡの前のヨーロッパやロシアなんかは
すごく女性の役割が二極化してて
若い女の子は混乱してたと思います。

中世の頃の
「貴族はよその領地から戦争で領民守る。
領民は農業や酪農を頑張って、領主に年貢を納める」
というシステムが、産業革命でオワコン化。

この辺りから欧州もロシアも巻き込まれて大変な事になるのですが(革命とか革命とか革命とかで)、共産主義国と資本主義の国との違いが
文学にも出てます。

ロシアの帝政末期の女性のあり方が
チェーホフとか読むと
くっきり分かれています。

以下、PDF。

https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/repository/metadata/3733/AGR000804.pdf

 


この「中二階のある家」という短編は
風景画家の主人公が
近所のお家の娘さんに恋をするのですが
姉は元気で反貧困活動などをしてます。

妹は特に働くでもなくポワーンとしてます。

この姉の方と議論になるのですが

「仕事などは、もっと機械化を進めて
労働時間は四時間ぐらいにし、後は芸術活動なんかに使って、とにかく、こんな世の中、滅びてしまえばいいんです」

中二病な主人公。

「女性が働く事の社会的意義」なんぞ、ついぞ考えた事がない妹と
主人公は心を寄せ合います。

短篇なんで、図書館で借りて読んでみて下さい。

そこから、マルクス主義がやって来て
工場で働いてるのはともかく、仕事が細分化されてきて
自分が何を作ってるのかも分からないような働かせ方は、いかがな物かという考え方が出て来ます。


ゴーリキー
「26人の男と1人の少女」
はもう、悲惨な「ブラック企業」そのものの職場。

暗い狭い場所に男26人がひしめいて
硬パンを作っています。
そこに若いターニャという女の子が毎日、パンをもらいに来るのですが
このターニャを、まるで太陽のように
26人全員が大切に思っています。

上の階では白パンを作ってる男たちがいて、26人を格下に扱いますが
ターニャのおかげでイライラせずに済んでます。

そこへ「自称イケメン」な男が現れて均衡が崩れるのですが
話のテーマは色恋沙汰ではなく

「この仕事、意味分かんねぇ」


26人が思いつつ、けど何にも出来ない、他の仕事も出来そうにない閉塞感が
この作業場の描写で
行間から、ドロドロと沸いて来る所です。

この作品も短篇なんですが
本があんまりないのです。
ロシア文学短編集」
みたいな本に、こっそり混じってます。

「中二階のある家」
「26人の男と1人の少女」
漫画で読めます。


そこで本題。

「この仕事、意味分かんねぇ」

なんですが、ナチスがよくやってた拷問の1つにもなってます。

地面に穴をたくさん掘らせる。
棒や杭を立てさせる。

翌日、片っ端から抜かせて地面は平らに直させる。

更にまた、穴を掘らせて棒や杭を立てさせる。
以下、繰返し。

「無意味で単調な仕事がヒトを壊す」

ってのを、ナチスは知っています。

それと、日本の刑務所も同様です。

受刑者に「作業」をさせる訳ですが
今、不景気なので下請け孫請けの仕事がグッと減ってます。

だから、刑務所が「作る」のです。

いろんな色のビーズを混ぜて選り分ける作業や
ナイロンの太い紐の結び目を解く作業なんかです。

もちろん、終了したら、刑務官が
ビーズは再びごちゃ混ぜ
紐はまた結ぶ。
もう、何の罰なんでしょうか。

出所して食べて行けるようにする「職業訓練」みたいな物は
いわゆる模範囚の物です。

それでもメンタルを壊されない人ってのは
「自分なりに、どう工夫するか」
考えてたり、遊び心のある人です。

例えば、前述の棒や杭を
上から見たら文字に見えるように並べてしまうとかする人です。

イワン・デニソビッチの一日

イワン・デニソビッチの一日



それで、ここまで読んでて思ったのですが
共産主義において「労働は人民の時間を奪う悪い事」という構図が見えます。

元々
「『共産主義』はヒトを幸せにするシステム」
だと信じていたのです。

どうやらそうではない、って言うか貧乏になってきて困った、じゃあ
と取り入れたのが
ペレストロイカ」です。
ここからソ連
なし崩しで自由経済の波にのまれていきます。


んで、日本ではニートや引きこもりが問題になったり、ならなかったりしてますが(あくまで、統計上は減ってる事になってるから)、もう、それどころではないのです。


働かないふたり 10巻 (バンチコミックス)

働かないふたり 10巻 (バンチコミックス)

これは兄と妹がニートしてます。

家庭はわりかし恵まれてるようです。
何よりも私がスゴいと思うのは


働いていない兄妹に癒されている人がたくさんいる


という部分です。


父親はおっとりと構えていて
母親は
「妹の方は結婚さえ出来れば、何とかなる」
と家事を教えようとして、毎回、空回りしてます。

子供が二人いて、二人ともニートなのに少しも殺伐としてないし
この二人のアホアホな、たわいのない生活を見て、和んでいる人が遊びに来たりしてます。

「うーん。ニートもここまで来たか」

と思うのです。


「学校出たら働くのは当たり前」

という「世間・常識」が、フッ飛んでます。

相方が
「ここ二、三年で
絶望的に仕事が出来ない若い男が増えた……」
と呟いていました。


なんちゅーか、過去のトラウマで
人と話せないだとか
フラッシュ・バックですぐ大泣きするだとか
手がいつもブルブル震えてて、ユニフォームのボタンも嵌められないだとか
そういう人にコンビニのような接客業は出来ないし
いつもボーッとしてる人に
一度に3つ4つの作業を進行させつつ、
観察や見守りもしてる介護の仕事は出来ません。

一時流行った「トレーニング・オン・ザ・ジョブ」ですが
これは
お客様にめっさ評判が悪いので、やらなくなった職場が多いです。

自分の目の前で、新卒とおぼしき若い人がパワハラみたいに怒られてたら
見てて気分が良くないからです。


「引きこもり続けて40才」
てな人に
無理に働いてもらうより
まあ、何よりも正社員の職が減ってるし
仕事を教える時間のロスを考えても

「だったら生活の最低限度額は
国が払うから
数万円のために無理したり、過労死したりしないで」

つまり
ベーシック・インカム賛成
です。

もちろん
「働くって事は国民の義務であるし、生きる歓び云々」
などなど、異論があるのは承知です。

ただ、こうした人達は
「納税出来るほどの収入を得るスキルと、収入に見合った生活能力が育つのか」
が分かりません。
ましてやブラック企業で正社員も無理です(もちろん、例外も多いです)。

「個々の適性や能力に合った仕事やバイトの
マッチング機能がない」

てのも問題です。


もう一つ、実際に現場では

「引きこもりを『病気』と認定して、社会保障を出してもらった方がいくね?」

と言う精神科医が増えてます。

「引きこもり続けて40才」
てな人の親が老いてきていて、じゃあ、このまま「自宅で親の介護」
にスライドすれば、国が出す介護の費用も浮きます。

生活保護の広義の解釈・拡充」

ではなく、個人の足りない経済力を国が補填する形が望ましいと思います。

だって、お金はあるそうなんですよ。

「財源がない」なんて大嘘です。
国防費に廻したいから、アレコレ不安を煽って出し渋りしてます。

韓国を行ったり来たりしてる知人がいますが
ソウルはまったりしてるそうです。

確かに、仕事は誰かを楽にさせ、誰かの役に立っています。

「働かないでお金だけ貰う事の弊害」も生まれるでしょう。

ただ、働く人を自死に至らせる程、酷使しないと成り立たないような会社が
こんなに増えている所に
何だかチグハグな気がします。

労働の価値観が変わっていくのか
やっぱり変わらないのか
はたまた、北の将軍様のせいで日本が大変な事になるのか
静観したいと思っています。



いつも読んで下さって
ありがとうございます。