夜になっても読み続けよう。

地位も名誉やお金より、自分の純度を上げたい。

不純な「乙女の祈り」4.~それをヒトは祈りと呼ぶ~

ゲボゲボ、今年のインフルエンザは
ルーターからも感染例があるので、お気をつけ下さい……大嘘な千葉県某所から
おこんにちは。

第一話。
slowstudy.hatenablog.com

女子が二人でいつも行動してて
いろんな物が完結してる・しようとしたがるのは
よくある事です。

他人や傷付く事が普通より怖い
女の子ならではの
危機管理であり防衛本能でもあります。

それで、そうした「いつも二人」が壊れるのは
片方が

「嫌っていた世界の人達から
可愛がられるようになり
片方を捨てて、嫌ってたハズの世界に行ってしまう」

あるいは、そうするように
「いつも二人」が良くないと思う誰かが仕組むからです。

けれど
「いつも二人で完結してる女子二人組」
は、やはりどこかで終わらせないと
どちらも不幸になる事が多いです。

世界が広がらないし。

具体的には
映画も外食も誰かと一緒でないと行けないオバサンになっちゃうよ、です。

私のように




一人吉野家




をやれとは言いませんが。
卵は2つ頼みます。
理由は……………………あ、どうでも良いですよね。

久しぶりに再会したBさんが言うには
「Aが一番憎んでいた人間は、わたし」。

B「見られていない所では
わたしはいつも、Aの怒りの捌け口にされてました。
何時間でもクドクド説教されたりしてましたよ。

それでいて、少しでも、わたしが他の人と交流を持つのを許しませんでした。
部活に戻るように誘いに来た先輩を全力で阻止したり。
他のクラスにいる小学生時代の友達と挨拶もさせない。
塾や家庭教師も許さない。

理由なんですが
Aはわたしを

自分より下の存在で、だから何をしても良い

と思ってたんですよ。

わたしの両親がAさんを良く思ってなかったのは
そうした事を知っていたからです。

それと、彼女はとにかく、学力が低い事を
必死で隠してました。
だったら普通に勉強すれば良いだけなのに
それはカッコ悪いから嫌だって勉強しないんです。

大人になってから
一回だけ会いました。

もう別人と言うか
彼女が嫌っていた大人になってる自覚がなくて
昔の恨み言か中学時代の誰かの悪口しか話さなくて
過去に生きてて、その過去も不幸なんです。

彼女の中身は15才のままなんだと思って泣けました。

しかも願っていた『世間に俗されない清らかな乙女』でもなく。

勉強頑張って、第一志望校受かった!
となると
達成感がありますよね。
その『達成感』が何一つなかったんだと思います。
彼女は変わる事が嫌だったんです。

彼女はきっと、今も
ハブった中学時代の同級生や教師や両親
そして、わたしをずーっと恨んでいるんだろうなぁ
と思います。
幸せにならない限り、死ぬまで恨み続けるんだろうなぁと思います」

Bさんは泣きそうでした。

Aさんは実家を中心にして
あちこち転々としていたようです。

普通になればハブられる事はなくなる。
だから一生懸命、我慢してるのに。
普通でいようと頑張って頑張って頑張って無理してるのに。
みんなが言う幸せを
追えば追うほど遠ざかって行く。





どうすればよかったの?





映画の「乙女の祈り」は
二人でいたいがために殺人に至って
しかも実話です。

事件後、片方は普通の生活に戻っています。
ティーンの女の子二人が作ろうとする二人だけの世界を外から見た時に
実際はあまりにもショボいのでリセットが上手く出来たのかもしれません。


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大人になったら「責任」とか「義務」が生まれてくるのですが
それも嫌だった
守られた女の子のままでいたかった、てのもあったと思います。

その気持ちは分かります。

「祈りとは言い換えれば『集中』と呼びます」

大江健三郎先生の言葉です。

その祝詞がガラクタで出来ていると
多分、長く続かないのでしょうか。

乙女の祈り [DVD]

いつも読んで下さって
ありがとうございます。

大人もオバサンもオバアチャンも
悪くはないと思うんですけどねぇ。