夜になっても読み続けよう。

地位も名誉やお金より、自分の純度を上げたい。

戦争はいつでも「主婦」を無視する。

夏ですね。
スイカが美味しいです。

終戦記念日なのでWWⅡの話題を。


私の父方の祖母は
従軍看護婦でして
戦場での生々しい話はたくさん聞かせてくれました。

あー、「慰安婦」ですが、その、やっぱり
いたそうです。


若い人は、戦艦とか空母ならどうなるなどを話したがりますが
私は「戦争経験者の語る、戦時中の内地の暮らし」
の方が、戦争の実態をを雄弁に語っていると思います。

大東亜共栄圏』ですが
ホントに初期の頃は「物資戦争」だと当時のビジネス雑誌にも書かれています。

男性はどんどん兵隊に取られて人手不足。
子供も
「学徒動員」と、本来なら学校で勉強せにゃならん時期に部品造り。

なのに、生活に必要な物は足りなくなってく一方。

何かおかしい、豊かになるハズの戦争なのに。

しかも終盤は
『本土決戦なら日本の方が有利!』
と言い出して
なら、最初からそうすれば良かったのでわ?」
と思わざるを得ない、それほどギリギリな状況になっても終わる事を許さない軍部。

原爆投下での悲劇と、ソ連が進攻してきて(昨日の友は今日の敵)陛下も諦めます。

当時の婦人雑誌を見ると
いかにこの戦争が正しいかの啓蒙、代用食での工夫や古着リサイクルが中心でした。
戦争末期になると
「米兵をブチ殺せ!」
のスローガンが紙面を埋め尽くしています。
「工夫」や「リサイクル」しようにも、物がありません。

子供も主婦も軍需工場へ駆り出され
食べ物も着る物も
工夫のしようがないほど物がなく
もう「文化」は死ぬ寸前。

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もう何の雑誌か、表紙だけでは分からない状態。


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こういう広告を見てると
最初は物資戦争だったのが
何だか違う方向へ。

「日本は神様が治めている国だから世界一!
だから負けない!
負けるハズがないっ!
国民は天皇という神をもっと信仰して
努力と気合とガッツで勝つのだ!」

と、結局、何をさせたいのか分からない混沌にハマってます。

世界各国に天皇の正統性を主張するのもアレですが
「○○諸島死守!」
「総員玉砕せよ!」
一億総火の玉!」
は明らかに目的と手段が入れ替わってます。

特攻隊ですが
講和条件を少しでも有利にしたかったのだと思います。
が、「兵器」としての効率やコストを考えると、ちょっと……もちろん英霊には敬意を表しますが。

海洋民族の日本は、海上戦にこだってる部分があり(島国だし、仕方ないですが)
戦艦大和で勝てると思っていたら
世界的には飛行機戦が主流。

それで海の特攻「人間魚雷・回天」などを考案。
これもまた大変な武器。
ソナーもない。


戦争も結局は、お金。

国防や領土拡大、それは建前で
ビンボーなのを何とかしなくては、から始まるのがほとんど。

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この伝単(英米軍がまいたチラシ)を拾った人は
ホントに情けない気持ちになったと言ってます。


その「現人神」の陛下に毎日、雑炊を食べさせてた軍部。
別の地域では高級将官達が軍を私物化して
芸者遊びしてたり。

そして運命の終戦

この辺りは「日本の一番長い日」を見ると分かります。
どうしても、戦争を終わらせたくない人がたくさんいたのが分かります。


そして不景気が深刻化してきた昨今。
ネット保守向けの本がワンサカ。

問題は、差別をする事で自身の問題から目を背けてる所です。

とは言え、いわゆる「ヘイト本」全体の売り上げは2014年から下がっているそうです。
なくならない理由は、特定の出版社や有名作家の場合は
まだ何とか売れるからです。

で、芸能人や外国人タレント、ジャンルが違う人が「タカ派文化人」になろうとしてます。
多少は儲かるし、バラエティーや討論番組に出られるし。

しかし、21世紀に、しかも外国の人から
天皇陛下は現人神」
「その神が治める日本は皇国かつ神国」
と言われても、私にはピンと来ません。

そんな風にピンと来ない人種を見越して、タカ派が行うのは
プロパガンダです。

しかも、戦前の物と違いカジュアル化してます。

映画やアニメや漫画のフリして
「日本はスゴイ国!」
と叫んでいます。

まあ、ISISの元になったタリバン
見せてた教材が
日本の特攻隊のビデオでした。

そして「エンタメ右翼」と呼ばれる人達が「右翼エンタメ」と呼ばれる物を作っています。
ただ、これらの影響力は
現在では、どの程度か分かりません。

「日本はすごい」なバラエティーにハマる人もいます。
が、「永遠の0」を観て感動した人が
大学で戦争史を学べば学ぶほど
右翼化を止めてしまうように
「青春期の通過儀礼」みたいに
「卒業」
していく人も多いのが実情です。


ラジオや新聞が情報源だった時代と違い、今はテレビやネットがあり
テレビに至っては、見ない若い人が増えている傾向があります。

主婦がネトウヨになりやすいのは
多分、時間に余裕のある人が多いのか
パート勤めでも
若い年代の人が集まりやすい職場(コンビニとか)で働いてない人が多いから、いう気もします。

ただ、やっぱり、戦争になったら
今度はシャレにならないキツい生活になります。

それは生活必要物資の不足もですが
レンジでチン♪
水道もお風呂も当たり前に使ってて
インフラ完備が整ってる現代の生活に慣れ切ってる現代人が
有事の際には
どこまで何を我慢出来るか
という懸念です。

私には「銃後の守り」とかムリだし
子供を産んでませんから
真っ先に非国民認定です。


それと、やっぱり
子供やお年寄りにひもじい思いさせるのは間違ってると
私の周りの戦争体験者は仰ってます。


さらば、ヘイト本!  嫌韓反中本ブームの裏側

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「日本スゴイ」のディストピア: 戦時下自画自賛の系譜

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神国日本のトンデモ決戦生活 (ちくま文庫)

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たのしいプロパガンダ (イースト新書Q)

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いつも読んで下さって
ありがとうございます。


8月15日は終戦の日であり
日本が初めて「自由」を手にした日。