夜になっても読み続けよう。

地位も名誉やお金より、自分の純度を上げたい。

少女終末旅行~セカイノオワリ~

皆さま、本日二本目です。
おこんにちは。

バブル弾けて平成不況が本格化してきた90年代半ば。
セカイ系
というジャンルが漫画、アニメに増えました。

「地球が大変でヒロインがロボットとかロボットとかで闘い、稀にヒロインそのものがロボットとかになってしまったりで闘い、ヒロインを好きな男の子は励ます事しか出来ない」

というような世界観。
ああ、男の子って、疲れてるのね
と思う事しきり。

最近、増えてるなぁと思うのは
アポカリプス物です。

「地球の終末物」

なんですが、SFでは昔からある、ありふれたモチーフです。
ただ、昨今の特徴としては
「食べ物やインフラは何とか手に入り、逼迫した描写がない」
って所です。

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チトとユーリは
多層構造の都市を上へ上へと
ケッテンクラートという半装機で移動しています。

時折、固形食料を食べ、水があれば水浴び洗濯、たまに廃材でお風呂に入ったりします。

都市部には戦禍の後と
文明の後が残ってるのですが
二人はゆるゆると
たわいのない会話をしつつ移動しています。

労働や学業から解放されていますが
ゲームも何にもないし
暇な時は暇。
その暇さえもテキトーに楽しんだりしてます。

スローライフミニマリストの更なる先を行ってます。

最上層に何が待っているのかは分かりません。
途中で出会った人は
地図を作りながら旅する青年と
飛行機を作ってる女性だけ。
その出会いと別れも、あっさりしてます。

この、変に切磋琢磨してない二人のペースが
読んでいて、ひじょうに心地よいのです。

「明日、地球が滅びるとしたら」

というお題を出すと、あれこれとやりたかった事を挙げるのがフツーですが
この二人は何にも誰にも何にも期待していません。

もう、未来なんてないからです。

この達観がイマドキの風潮(の1つ)とマッチしてます。

美味しい物が食べたい
素敵な異性と恋愛したい
てのは「生きたい」のと同義です。

「世界の終わりに、したかった事の材料が全くない」

つまり、美食の材料やキッチンや火力がない、素敵な異性がいない、てのが多分、本当の終末期っぽいです。

逆に、だからこそ、味気ない固形食料をしみじみと食べ、雨音に音楽を聞き取り、淡々と日々を味合う二人が愛おしいです。

十月からアニメになりますが、登場人物が極端に少ないので
それもまた楽しみです。

萌えな女の子がワンサカ出てきて、主人公ハーレム状態な話や
負けるな!戦えっ!ドッカンドッカン!
セーラー服でバズーカーだっ!
てなアニメが増えすぎたし、そうしたアニメはひたすら、うるさいのです。

私自身が老いてきて、「未来からの贈り物である子供達を守るんだっ!」とゆーノリに付いていけなくなってるのも
こうした作品に惹かれる一因かもしれません。

とは言え、ゾンビ映画が好きなうちは
まだ何とかなりそうです。


9月22日まで一巻は無料。



TVアニメ『少女終末旅行』 ティザーPV


いつも読んで下さって
ありがとうございます。

世界の終わりは
相方と一緒に。