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夜になっても読み続けよう。

地位も名誉やお金より、自分の純度を上げたい。

ブラック・ダリア事件~4.神様待ち家出少女達~

注意※画像は普通の物ですが、文章に残酷な物が含まれています。
耐性のない方はご注意下さい。

ハリウッドだけでなく、あちこちをほんの数年で転々とし始めた「ブラックダリア」ことエリザベス・ショート。

隙のないシックな服装と丹念に手を入れたメイクと髪型の彼女を見て
一文無しで今夜の宿にも困っているなどと思う人はいなかったでしょう。

当時のアメリカはWWⅡが終わって
ようやく大恐慌の悪夢から立ち直りつつある頃でした。

つまり、仕事は選ばなければたくさんあったのです。

お金は基本的に自分が労働して稼ぐもの、という事が実感としてないのか
とにかく知り合った人に借りまくるベス。
ホテルなどからコレクトコールで電話して借金を申込み
とにかく困っていたようです。

サンディエゴに着いたら、オールナイトの看板がある映画館に入ります。
そしたら、看板の外し忘れで
オールナイトじゃない、閉館です
と言われて困るベス。

この時に声をかけたドロシーと言う一歳年下の案内係の女の子が
窮乏を察して
家に連れて行きます。
ドロシーはお母さんと弟の三人暮らし。
なんていい人達だ。

それでこの家にしばらく居候して
やっぱりボーイフレンドを何人か作り
遅くまで遊んでて
帰ったら昼まで寝てるという生活。

その事でドロシー一家は怒ったりしませんでしたが
職を見つけて落ち着いてはどうかと言われます。

さすがにこれ以上、このお宅に居候してるのはまずいと思ったのか、
この頃に知り合ったと言う男性と出て行きます。

バブルの頃も
有名人が集まるディスコやクラブに行けば
チャンスがあるかもと
もぐり込んで誰かや何かを探す人はいました。

そして、ベスのこうしたライフスタイルは最近の貧困女子にひじょうに近いです。

キャスター付きのトランクに一切を入れて
マックに居たり路上で座っていたり
そして出会い系で一晩の性と引き換えに
一宿一飯を与えてくれる男性を待っている女の子達。

やっぱり出会い系で淋しいから相手をしてくれる男性を探し
相手に取っては単なる売春なのに
「一夜限りの恋人が援助してくれた」
と少額のお金を貰って生活しているシングルマザー達。

こうした女性達への支援の難しさは

「本人達が困窮していながらも、公的支援は望んでいない」

という所にあります。
近所の目がうるさいから、制約があるから、書類が読めないから、と理由は様々です。

行政の対応がどうたらと言う前に
母子寮などでの共同生活が送れず
気ままに生活していきたい彼女達には
いかなる支援の手も払いのけられてしまう事が多いです。

アメリカとは事情が違いますが
ベスもそうした女性に近い人でした。
実際に、仕事の世話をしようとする人もいました。
が、気が乗らないと定職には就かず
ホテルから知り合いに
コレクトコールで電話をかけまくって借金を頼む。

それしかお金を手にする手段を知らないのではないかと思えるほどです。

可愛いティーンの時代が終わり、もう一人前のレディとして扱われる事も増えてきたのに、ベスは変わらず根なし草のままでした。

サンディエゴに出張で営業に来ていた
ロバート・マンリーは
出張先でとびきり魅力的な女性・ベスを見つけます。

当時、妻が妊娠中でフラストレーションが溜まってたマンリーはベスに声をかけます。
出張先で短いアバンチュールを期待して(あー、男ってアホ)。

で、ドロシーの家を出てロスアンジェルスに行きたいと言うので車で送ります。
アバンチュールの方ですが
泊まったホテルでベスが体調が悪く果たせず。
この体調不良は持病の喘息か風邪っぽいです。
そしてロスに到着。

ビルトモア・ホテルに姉夫婦が来ていて一緒にボストンに行く
と言うベスを送り届けます。
もちろん、それは嘘ですがマンリーは疑っていません。

それが公式に残る記録では
ベスこと、エリザベス・ショートを見た最後の姿でした。

彼女はどこへ行こうとしていたのでしょうか。

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いつも読んで下さってありがとうございます。

出会い系のシングルマザーたち―欲望と貧困のはざまで

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最貧困女子 (幻冬舎新書)

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次回は「フーダニット?」です。