本でしか分からない真相の一部
本の「イシナガキクエを探しています」は、小説ではなく、全く違う視点からのドキュメンタリータッチで、あの番組で何があったのかを、詳細に語られています。
とある男性が、亡くなった妹の持っていた厖大な資料から、イシナガキクエを探し、考え、推理して語る形式です。
音声や動画へのQRコードも豊富で、最近のツールを駆使した内容です。
ぜひ、本を読んで欲しいので、核心に関わる部分は避けてお送りします。
元は別の番組予定だった
「イシナガキクエを探しています」
は元々、別の番組が企画されていました。
シニアの人探しです。
「初恋の人に会いたい」「転校した親友に会いたい」とか、そういうテーマの内容でした。

↑こんなん?
しかし、人探しはお金がかかります。
そして、シニアをターゲットにするなら、探している相手が亡くなっていたりする可能性も高く、必ずしも「心温まるハッピーエンド」ばかりにはならない、とテレ東は判断し、辞めます。
そこへ、代わりの企画が持ち上がります。
関東のとある田舎で、55年間も一人の女性を探し続けている老人がいる。名は米原さん。
それを知ったスタッフは、代替企画として「イシナガキクエという女性を探す、ひたむきな老人と、その手伝い」
というテーマに切り替えた番組を企画。
しかし、最初の頃は、米原さんに嫌がられています。
その気持ちを解きほぐしていったのが、語り手の妹さんでした。彼女はテレビスタッフの一員でした。
家族や親族がいない米原さんは、彼女には割と心を許し、孫のように思っていたようです。
米原さんのチラシでは「会話 できない」とありましたが、米原さんが言うには「話せるけど、恥ずかしがり屋で」と懐かしそう。
「お腹空いてない?」と聞く米原さんに、モジモジして頬をあからめて頷くイシナガキクエさんの図が…………新婚夫婦か!?
妄想は止めておきます。
イシナガキクエはひじょうに閉鎖的な場所やコミュニティにいて、あまり人と接触してなかった様にも思えます。
イシナガキクエの似顔絵や写真も、AI補正は困難を極め、テレビで使った1枚だけが成功しています。
そんなこんなで番組開始の矢先、米原さんが亡くなってしまいます。
番組は趣旨を変え、米原さんの意思を引き継ぐという体でスタート。
厖大な情報が寄せられます。
目撃情報だけでなく、お祓い師の霊視やテープ類といろんな物が来ます。
イシナガキクエは米原さんの妄想ではないかと、火の玉直球ストレート、に聞く番組スタッフ。
「真剣に探してくれてたんだね?あんた達を信用して良いんだね?」
と米原さんの持ってきた、たった1枚の写真。それが第一話での写真でした。
しかし、スタッフは変な噂を聞きます。
作業服の男性が、同じ写真を持って「イシナガキクエという女性を知らないか」と聞いて回っている。
そんな噂です。
探してるのは
「かつて愛した女性を、何十年も探す米原さん」だけではない?
そして、集まったテープ類の他、スタッフの捜査で見つかった物には、いろんな物がありました。
使える物、使えない物、玉石混交の中に混じる、この世に出してはいけない物まで。
最後まで読んで下さった貴方様が大好き。
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